あれは1977年の夏、大学を出て故郷四日市に戻った私は、高校の先輩や、大学時代の仲間を誘って、“めるへん堂”を結成しました。
メンバーの努力、多くの人々の援助、そして幾つかの幸運に恵まれ、79年にデビュー。
何度かのメンバーチェンジと、レコード会社の移籍を経て、16年の時間が流れました。ほんと、いろんな事がありました。でも、今におき、こうして歌っている自分をちょっぴり誉めてやりたい気もします。
この16年間で学んだ事があるとすれば、商業的成功を収められないまま年齢をとる事、そして地方で演奏活動をする事は致命的なデメリットであると、この業界では信じられているという事実です。
寂しい話ですよね。だからちょっと逆らってみたくなりました。
「ゆくりか」は、この地方にいる優秀なアーティスト達、それも悲しい事に業界の通説とやらに見事にハマッってる人達と組んで行きます。
お金も、組織力も何にもないレーベルですから、それこそポスター1枚作るのも大変でしょうが。でも、アーティストと作品には誠実且つ自信を持って歩いていきます。
どうか私達の主旨に賛同していただける方、あなたの力も貸してください。 広瀬 隆
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